2007.05.04 Friday

英国の映像審査機関、国内ゲーム事情に関する報告書を発表(その1)

 こんばんは、さくっちです。

 今日は、昨日に引き続き「英国の映像審査機関、国内ゲーム事情に関する報告書を発表」について紹介したいと思います。
 ソース元:英国の映像審査機関、国内ゲーム事情に関する報告書を発表(CNET japan) 
 原文:Playing Video Games - BBFC Publishes Research 

 レーティングは、未熟な子供を悪影響を及ぼす恐れのある表現から保護するためのものであり、大人の責任であると昨日の最後に記載しました。今日紹介するソース元の後半部分では、保護者がゲームに対しどのような懸念を持っているかについて最初に記載されています。
 またゲームに対する保護者の懸念については、ゲームに詳しい保護者ほどゲームに対して寛容だという。

 BBFCは報告書の中で「多くのゲームを遊んでいる子どもは、態度が素っ気なく、社交性がなくなり、数時間に渡る理解し難い空想の世界との関わりの後、顔色が悪く、無気力の状態で部屋から出てくる、と不満を漏らす保護者もいる」と指摘した上で、次のように続けている。

 典型的なゲームに対する批判意見だと思います。これに対しては下記の様に続けています。
「自らゲームをプレーする保護者は、全くプレー経験のない保護者に比べ、ゲームに関する知識が驚くほど豊富であり、ゲームに関する悩みも少ない。ゲーム経験のない保護者たちのゲームに対する消極的な態度は、ゲームに対する困惑や混乱によって助長されている場合が多い。ゲームは未解明の分野であるにも関わらず、マスコミはほとんどゲームのマイナスイメージばかり報道しており、ゲームには『疑わしきは罰せず』の原則が適用されていない」

 どうやら、最初の批判意見に対する回答にはなっていないようです。
 保護者のゲーム経験と、最初の子供の状態には関連性がありません。保護者がゲームに理解を示しても子供の状態は変わらないでしょう。悩まなくなったのは、何故子供がそのような状況に陥るのかが理解できるようになったからであって、子供がそのような状態に陥らないようにするという議論に発展していないのが残念です。

 ゲームには『疑わしきは罰せず』の原則が適用されていないと嘆いていますが、未解明の分野で実際に影響が出ているのであれば積極的に対策を講じるべきですし、それこそがレーティング機関の役割の一つだと思います。

 ゲームのレーティングについては、次の様に述べています。
BBFCは、「ビデオゲームにある程度の規制が必要であるという点については多くの人が同意している」とした上で、「規制が必要なのは、保護者たちが自らゲームをプレーし、自ら判断を下すようになることが期待できないからだ」と付け加えている。

 しかし、BBFCは保護者の責任を完全に免除しているわけではない。

 BBFCは報告書の中で、「実際、ビデオゲームの分類が映画やDVDほど積極的に行われていないとしたら、その理由の一端は保護者たちにあるといわざるを得ない」とし、さらに次のように続けている。「調査の中で保護者たちにインタビューを行った際、多くの人はこのシステムの必要性に同意しているようだった。しかし、実際、多くの保護者たちはその実施に向け何の努力もしていない」

 確かに、保護者が子供が遊ぶ全てのゲームを自ら行い、それを与えるか否かを判断することは難しいことです。そのため、判断基準の一つとしてレーティングが期待されているということなのでしょう。
 ですが、レーティングはあくまで流通段階までの規制であり、最終的な制限を行うのは保護者の役割です。

 自分の子供に望ましくないと思うテレビ番組を見せない。これは、どこの家庭でも行われていることだと思います。
 ゲームやインターネットもテレビ番組と同じです。子供の教育上望ましくないものは見せないということが必要です。

 上記にも記載されていますが、映画やDVD・テレビ番組に比べてビデオゲームのレーティングが積極的に行われてるとは言えないのが現状です。「多くの保護者が必要と感じているが、その実施に向け何の努力もしていない」と切り捨てられているのと同様のことが日本でも起こっています。

 レーティング・フィルタリングの必要性は唱えられていますが、保護者へは余り浸透していません。
 今後、どのように保護者に対し普及を図っていくのか。法によって映像コンテンツへの審査義務を付するという対策も視野いれ、議論を進めていく必要があると思います。

2007.05.03 Thursday

英国の映像審査機関、国内ゲーム事情に関する報告書を発表(その1)

 こんばんは、さくっちです。

 アンテナを張らせて頂いている、「Wing of Future〜未来(あす)への翼〜」さんで取り上げていた「英国の映像審査機関、国内ゲーム事情に関する報告書を発表」について紹介したいと思います。
 ソース元:英国の映像審査機関、国内ゲーム事情に関する報告書を発表(CNET japan) 
 原文:Playing Video Games - BBFC Publishes Research 

 過去に、レーティングに関する調査を行った際に紹介しましたが、英国におけるゲーム関係のコンテンツ審査は欧州のレーティング機関PEGIに委嘱しています。
海外のレーティング状況
 審査が義務付けられていない性的内容を含まないゲームについても、業界の自主規制としてPEGIによる審査が行われている模様です。全ゲームの7%未満がBBFCの審査を受けているというのは、性的コンテンツを含むゲームが全体の7%未満であると言うことを示していると考えるべきでしょう。

 この報告書は、107ページに渡りゲームに関する広範なテーマについて、若者・中高年のゲーマーやゲームに対し懸念を抱く保護者、ゲーム評論家や開発者といった様々な層へのインタビュー結果を掲載しています。

 ソース元の記事の中で、最も興味深い内容として取り上げられているのは「ゲーム内の暴力」に関する問題です。
 報告書の中で触れられているテーマの中で最も興味深いものの1つは、ゲーム内の暴力に関するものだ。このテーマについては、BBFCも同報告書の中で慎重に扱っている。

 BBFCは報告書の中で、「これは難しい問題だ」とした上で、次のように述べている。「(この問題については)数多くの特徴があり、それらを総合すると、ゲームの中で見られる暴力の影響も、当初の印象に比べ、理解しやすくなり、また恐らく有害性も少ないだろう」

 なぜ、有害性が少ないのかということについては、次の様に述べられています。
同報告書によると、多くのゲーマーは暴力について、目標達成のために障害を除去する手段であり、最終目標そのものではないと考えているという。
(中略)
さらにBBFCは、ゲーマーに結果を伴わない暴力に没頭する機会を与えているということが、ゲームは現実逃避のための空想だということを強調していると続ける。それらが楽しいのは、ゲーマーが現実世界では決して行わない行為が目の前で展開されるからだという。そして最後に、ゲームはプレーの腕を上げるために1本のゲームをやり込まなければならないため、映画に比べ没頭するのが難しいとBBFCは指摘している。しかし一方で、だからこそ、プレーヤーはゲームと現実世界を混同せずに済んでいるようだと分析している。

 よく分かったような分からないような話ですね。

 ゲームそのものを有害とは思いませんし、暴力表現のあるゲームもあって良いと思いますが、少なくとも現実とゲームという仮想世界の区別が出来る年齢になるまでは暴力ゲームには触れさせるべきでは無いと思います。

 ゲームの暴力表現が原因で犯罪が起こったという、「ゲーム=悪」という風潮もありますが私は賛同出来ません。
 犯罪を犯した本人の責任を追求せず、その犯罪の原因や責任を他に求め責任逃れをするかの様な出来事が多いのですが、殆どの場合原因は本人の異常性です。そのことに目を向けず、悪者探しを行っても事態は解決しません。
 「○○○○に刃物」という言い回しや刃物を用いた事件もありますが、刃物そのものの善悪論は行われません。
 刃物は銃刀法により制限されているのと同様に、ゲームについても適切な規制や管理が必要なのだと思います。

 また、犯罪の危険性から、表現の幅を狭める規制を行うことは避けるべきです。
 (ちなみに、私は暴力ゲームは一切しません。グロテスクな表現は苦手です)

 レーティングは、未熟な子供を悪影響を及ぼす恐れのある表現から保護するためのもので、大人の責任です。
 子供がゲームに関係する犯罪を犯したのであれば、それは保護者の教育の問題であり、ゲームを販売した店や適切なコンテンツ管理の方法を提供していなかった開発元・製造元の問題です。
 ゲームの内容に問題があるのでは無く、そのゲームに触れる事の出来る環境が問題なのではないでしょうか。

 その2では、この大人の責任について書かれている、ソース元の後半部分について紹介します。

2007.04.28 Saturday

米国におけるオンライン賭博の動き

 こんばんは、さくっちです。GWですが、みなさま如何お過ごしでしょうか?

 「UIGEA」という単語をご存じでしょうか?
 これは、昨年米国で成立した「オンライン賭博禁止法(Unlawful Internet Gambling Enforcement Act)」の略称です。

 この法律は、「米国外に拠点を置く」賭博サイトに対して銀行やクレジットカード会社が決裁を行うことを規制しています。また、現在存在している「Wire Acr」と呼ばれる電話での賭博を禁じる法律の適用範囲を拡大し、あらゆる形のオンライン賭博を禁止する内容となっています。(ただし、許可を受けた宝くじと競馬は除く)
 ソース元:インターネット賭博規制法案、米下院を通過(japan.internet.com)
       米国上院銀行委員会、オンライン賭博禁止法案を可決(japan.internet.com)  

 結果、オンライン賭博が大幅に減少している模様です。
 ソース元:今年のスーパーボウルは、オンライン賭博がめっきり下火に(japan.internet.com)  

 一方、新たに施行されたこの法律の「米国外に拠点を置く」という項目が著しく不公平であり、自国の賭博業界を守るものというEUを含む諸外国の批判もあります。

 そして、4月26日米国内でのオンライン賭博を合法化し、許認可制とする法案が下院に提出されました。
 ソース元:米下院議員、米国内でのオンライン賭博を合法化する法案を提出 

 各々の詳しい内容については、ソース元をお読み下さい。


 日本では、全面的に禁止されているオンライン賭博ですが、国外では真剣に議論されている模様です。
 今回取り上げた「UIGEA」ですが、Second Lifeも該当するのではないかといった会話も繰り広げられています。
 現在、国内で展開されている各種オンラインゲームも、非公式とはいえRMTを利用することにより、賭博と似たような状況も繰り広げられています。海外では真剣に討論されていますが、国内では一向に議題に上がっていません。
 難しい問題とは思いますが、事態は徐々に日本でも表面化しつつあります。出来るだけ早く、今後の対応について検討する場を設けるべきではないでしょうか。
  
 後日、Second Lifeがオンライン賭博と関係してくるか否かという話題についても、紹介したいと思います。

2007.03.14 Wednesday

韓国MMORPG「CRONOUS」で行われたとあるイベントについて

こんばんは、さくっちです。明日より金曜日までは、ほぼオフライン環境です。

今更の話なのですが、韓国のLizard Interactive社が開発・運営を行っているMMORPG「CRONOUS」でとあるイベントが開催されました。こちらのゲームですが、日本国内では「眠らない大陸クロノス」という名前で株式会社ゲームオンが運営を行っています。

 先に断り書きをしておきます。この記事は、特定の国家やゲームに対して何らかの意図を持って記載されているものではありません。また、歴史問題を含む社会的・政治的な問題に対し何らかの判断を行ったものではなく、見解を示したものでもありません。
 この様な断り書きをしなければならないことが非常に残念なのですが、何らかの悪意を持って事実が広められることを避けるために先に書かせて頂きます。



 韓国では、3月1日は3・1節という祝日です。これが何の日かといいますと、「韓民族が日本の植民統治に抗して、独立宣言書を発表して韓国の独立意思を世界に知らせた日(NAVER百科事典)」とのことです。
 この辺の事実関係については、日本と韓国双方に言い分があるでしょうから言及は避けます。今回は、こちらの歴史問題が主題ではありませんので。

 この3・1節を迎えるにあたり、Lizard Interactive社が運営を行っている「CRONOUS」では「3.1節記念イベント 」を開催しました。内容については、下記の画像をご覧下さい。(web翻訳後の画像)

ソース元:CRONOUS公式(韓国) [プレーフォーラム]クロノス, 3.1節記念 '親日派雑記' イベント実施
翻   訳:excite web翻訳 韓国語
韓国CRONOUS公式


 内容もさることながら、「ゲーム内に現実世界の争いごとを持ち込むのは無粋ではないか」と感じました。
 ただ、争いではなくお祭りとして考えますと、アメリカでは独立記念日を盛大に祝います。韓国国民にとっては、3・1節もそのようなものなのかも知れません。
 他の国のお祭りに文句を言うほど狭量ではないため、独立記念日を祝うことはそれはそれでよいことだと思います。
 
 ですが、ゲーム内で「親日派狩り」を行うのは大人げないという感想を抱きました。
 戦後既に60年以上経過しています。当時の憎しみを思い出すためなのかは分かりませんが、今更「親日派狩り」というものをわざわざゲーム内で企画し、実行することに何の意味があるのか私には分かりません。
 日本で言えば「鬼畜米英」と竹やりを持ってゲーム内で狩りをするのでしょうか。さすがにナンセンスと言わざるを得ない気がします。
 国民性の違いなのかもしれませんが、いつまでも同じことに捕らわれていては、先に進むことが出来なくなってしまうのではと考えてしまいます。

 現実世界の争いごとをゲーム内に持ち込むことは、ゲームの世界観を全く無視した行為に思えてなりません。
 せめて、仮想世界の中くらいは現実世界の争いごとから離れたいものです。
 運営会社が、ゲームの世界観を無視し現実世界の争いごとを持ち込む様なイベントを行うことは、自らが作り上げたゲームを壊すことに他ならないと思います。


 ゲームはゲーム、ファンタジー、夢の世界、娯楽の世界であって欲しいものです。

2007.03.05 Monday

中国で、BOTプログラムの開発・販売に有罪判決

こんばんは、さくっちです。NTTの手違いで、Bフレッツが数日延期となってしまいました。今はISDNだったりします。

数日遅れの中国のニュースです。

 韓国wemadeが開発、中国で提供しているMMORPG「ミルの伝説3」でBOTプログラムを開発、販売を行っていた3名が、著作権侵害及び業務妨害、不法経営罪により中国人民法院より有罪判決を受けました。

ソース元:中国、BOTは「不法」最初の判決出た 3人でBOTプログラム販売 280万元稼ぐ(GAMEABOUT)
機械翻訳:excite翻訳(韓国語→日本語) 
公式:ミルの伝説3(中国語)

 以下、機械翻訳を利用した記事の転載になります。
中国、BOTは「不法」最初の判決出た
3人でBOTプログラム販売 280万元稼ぐ

2007.02.28(水) 17:08
中国北京市ハイディエング人民法院は、20日中国グァントングトングシン(以下「運営会社」と呼ぶ)がサービスするオンラインゲーム「ミルの伝説3」で自動狩りができるプログラムを開発・販売した疑いで、トンググァンハングテムヨックユハンフェサデピョ(原北京市通恒泰商有限公司法定代表人) ダムムンミョングシ外2人に対して「著作権侵害及び業務妨害」「不法経営罪」の有罪判決を下した。

運営会社は去年「ミールの伝説3」でゲーマーが直接ゲームをしなくても、モンスターと争ってアイテムを取得することができる自動プログラムを発見、このプログラムの配布の代表者ダムムンミョングシ外2人を告訴した。

これらは「ミールの伝説3」の自動プログラムを販売し、短期間の間に280万元(日本円にして約4200万円)の収入を得たことと知られた。

人民法院の判事は「ダムムンメングシ外2人は、自国のインターネット情報サービスに対する管理規定を違反しただけでなく、グァントングトングシンの業務妨害、同時に著作権侵害とオンラインゲーム市場を無秩序を助長した」と判示した。

今回の法院の判決は、MMORPGで自動プログラムを配布する行為がゲーム会社の著作権侵害と業務妨害にあたることを認める中国最初の判決という点で関連業界の関心を集めている。

 3月2日に「ついに勃発したWoW対BOTの法的対決 運営会社、BOTプログラム開発者を訴える」として、アメリカにおける運営会社対BOTプログラム開発者の訴訟について取り上げたところですが、中国で一足早く有罪の判決が下った模様です。

 韓国でも、昨年5月にBOT販売者に対し有罪の判決が下っています。
ソウル地方裁判所刑事地方法院は5月3日,「リネージュ」用不正プログラム販売者に対しNCsoftが申し立てていた刑事訴訟の判決として,Ryu被告に懲役6か月(執行猶予2年),Chang被告に罰金1000万ウォン(約119万円)の支払いを命じた。

 NCsoftは訴状で,Lin Mateはゲームサーバーに虚偽パケットを送信し,運営を妨害するものであり,これを販売する行為が業務妨害に相当すると同時に,開発/運営元の同意を得ずにゲームのプログラムを改変することは,プログラム著作権の侵害であるとしている。

 この訴訟を担当したソウル地方裁判所刑事地方法院のChoi Ho Sik判事は,「Ryu被告らの行為は,ゲーム会社の業務を妨害するものであり,またコンピュータプログラム保護法にも違反する重罪であるため,懲役刑と罰金刑を下すことにした」と語る。

ソース元:ソウル地方裁判所刑事地方法院、「リネージュ」用不正プログラム販売者に、懲役および罰金刑の判決
      (4gamer)


 上記の判決が、アメリカへの裁判に与える影響は少ないと思いますが、既に海外においては判決が出ています。
 日本では訴訟は起きていませんが、海外の流れを見ていますと国内でも遅かれ早かれ起きると思います。
 その際は、どのような罪状で告訴するのか気になるものです。
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