2007.02.22 Thursday

RMTの法規制に必要なもの 〜クローズアップ現代を見て〜

こんばんは、さくっちです。

2月20日、NHKクローズアップ現代「過熱するゲーム通貨売買 〜仮想社会の錬金術〜」が放送されました。

放送内容について掘り下げるより、何故あの様な放送になったのかという点について、私個人の考えを説明する方が重要と感じましたので、RMT全般の規制には何が必要なのかという点を織り交ぜながら、記載していきたいと思います。


最初に、私のRMTに関する考え方は「RMTの法規制に関する取り組みについて(骨子)」として、過去の記事に掲載しています。また、RMTに関する問題点全般については、シリーズ「RMTについて考える」の中で個人的に整理しています。こちらについては、長文となるため再掲致しません。よろしくお願いします。


是非、過去の記事をご覧頂ければと思いますが、私は「RMTの全面規制」を求めることは考えていません。

「問題となっている事項については、法整備や業界団体等の自主的な取り組み等により解決していく」

「全面的な規制ではなく、多様性確保の為に個々の仮想世界については、運営会社に判断を委ねる」

※法整備の過程において「RMTが禁止されている仮想世界においては、取引を法的に規制する何らかの手段を担保すべき」と過去の記事に記載しています。


ことが必要であると考えています。この点については、おおむね放送内容と同じであったと考えています。


よく「RMTを規制する法律は無い」という発言を耳にしますが、「規制をされてないなから何をやっても良い」ということではありません。

そのようなことになれば、世の中は法律でがんじがらめになってしまいます。

「公序良俗」という言葉があり、社会常識に反した行動は行わないように定められています。

では、「RMTは社会常識に反しているのかどうか」についてはどうでしょうか。

・多くのオンラインゲームゲーム利用者は、ゲーム上の不利益や問題点、規約違反を理由にRMT反対を訴える。
・しかし、オンラインゲーム利用者の中には、自己が所有するアイテムの売買を認めるべきだと声もある。
・運営会社は、経営上の不利益、ゲーム管理の困難、顧客満足度の低下等の原因として、RMTを禁止している。
・RMT業者は、オンラインゲーム上の仮想通貨には需要があり、また販売を行いたい利用者もいること等から、RMTを禁止するべきで無いと訴える。
・仮想通貨を作成する者(国内外に住む、規約に反した不正な利用者)は、法で規制されてなく、自らが金銭を得る方法であるため、RMTを規制すべきでは無いと訴える。

利害関係者の間では、上記の様な意見の対立が見られます。そして、上記対立を当事者間で解決することは、非常に困難なことだと思います。

残念なことですが、私は「RMTは社会常識に反する反しない以前に、一般的に全く認知されていない」という状態が現状と認識しています。この現状は、非常に厳しいものがあります。


法規制には「一般社会に説明可能な、合理的理由」が不可欠です。

一般社会とは、当然ながらオンラインゲーム利用者のみが対象ではありません。「クローズアップ現代」の視聴者層と重なるであろう、オンラインゲームそのものを知ることが無い人々が大半を占める社会です。この社会に対し「ゲームに係る問題で不利益を受けているので法規制を行ってください」と訴えかけることは、私は無理と感じています。

残念なことに、これだけゲームが普及しているにも関わらず、一般的に見てゲームの社会における扱いは決して良いものではありません。これは「ゲーム=子供が遊ぶもの・オタク・ニート」等という図式が、一般的に成立していることが問題と考えています。(社会的な見方としての話です)

この問題を解決しないことには、「ゲーマーが、ゲームで問題になっているから法規制をおこなえと言っている」という受け取り方をする人が大勢を占めると思います。

「たかがゲームに法規制? ゲーマーが何か社会常識に反することを言っている」と受け取られてしまい、正論であっても訴えることが逆効果になる恐れもあると考えています。



私は「ゲーム=子供が遊ぶもの・オタク・ニート」という図式を解決することは難しいと考え、RMTに関する取り組みでは、別の方向から検討を行っています。

それは、シリーズ「RMTについて考える」の中で過去にも述べていますが、

「未成年者のネットワーク犯罪」
「オンライン出稼ぎ、海外への不正送金」
「資金の流通経路が不透明」
「仮想通貨・資産の所有権帰属問題」等


の様な点であり、ゲームとは全く無関係な形においてもRMTには様々な問題があり、何らかの形で規制を行うべきと主張し、またそのための活動も行う様にしています。


目的がどのようなものであれ、RMTに関する法整備を進めていく過程においては、一般社会の理解と認知が必要となってきます。オンラインゲーム利用者のみでは、具体的な成果を出すことは出来ないと、私は考えています。

今回の放送内容は、RMTの一般社会に対する問題定義という観点から見た場合、良い内容にまとまっていると感じています。


現在、ゲーム内で問題となっているBOTについては、概ね2種類の目的のものが存在すると考えています。

一つは「仮想通貨目的」、もう一つは「キャラクターの育成目的」です。

上記に書いたRMTに関する法整備を進めることにより、「仮想通貨目的」のBOTについては、おそらく減少に向かうことと思われます。規制に伴い、海外よりのBOT等は困難になることが予想されます。

これは、RMTで問題となっている社会的な部分の解決を目指す過程で生じるものです。いわば副産物ですが、日頃悩まされているBOTへの解決策の一つにあたります。

こちらは、オンラインゲーム全般に関わる私個人の活動の一つです。実際に運営会社へ対抗する形ではない、別の方法でのゲーム改善に向けたアプローチになります。


今回の放送で、何かが劇的に変わることは無いと思います。ですが、RMTに関する問題点が、一般的に放送されたことで、今後何か活動を行う際には、問題点を主張することが容易になります。

また、これから先の取り組みについて考えていきたいと思います。

2007.02.20 Tuesday

RMT全般に係る問題点についての考察

こんばんは、さくっちです。

今晩19:30より、NHKにおいてリアルマネートレード(RMT)に関する放送「クローズアップ現代」が行われるということで、簡潔にRMTに関する問題点を整理してみたいと思います。放送内容とは一切無関係ですので、一応お断りしておきます。

「内容は私見」です。鵜呑みにせず、関連サイト等で情報を収集し、自身で考えてみてください。


■RMTには2種類ある。「現金→ゲーム内通貨・アイテム」と「ゲーム内通貨・アイテム→現金」

双方向取引、売買ですので「売る場合」と「買う場合」が出てきます。
それぞれに、問題となることが違います。どのような事があるか整理したいと思います。


■前提条件が2種類ある。「運営会社が禁止しているRMT」と「運営会社が認めている・行っているRMT」

運営会社自らが、コンテンツ提供の一環として認めている・行っているものと、運営会社が禁止しているにも関わらず、別の事業者が行っているRMTでは、それぞれ問題が異なります。


□「運営会社が禁止しているRMT」の場合

この場合、既に売買に伴う詐欺事件も発生しています。

1.「ゲーム内通貨・アイテム→現金」(売る場合)の問題点

「STOP RMT!!」プラチナリボン運動として、ゲーム利用者の立場から反対運動を行ってます。
この場合、ゲーム利用者側からみたRMTに関する問題は、次の点が挙げられます。

・金銭目的の不正ツール(BOT)が蔓延し、一般ユーザーが正常にゲームを楽めない。
・コンピューターウイルスを利用し、IDやパスワードを抜き取る不正アクセスによる被害の多発。
・ファンタジー世界に金銭を持ち込むことによる世界観の崩壊。
・不正ツールによって稼ぎ出される通貨による、ゲーム内経済の崩壊。ゲーム寿命の激減。

ゲーム以外にも、様々な問題点を内包しています。

・未成年者による、金銭目的の不正アクセス事件の多発。(適切な法規制が無いため)
・海外より、ゲーム内へ金銭目的の「オンライン出稼ぎ」の発生。
・上記に伴い、海外への資金流出。
・匿名で可能なことから、資金の一部が犯罪組織に流れているという指摘もある。
・所得の把握が困難であり、税金を徴収できない。 など。


2.「現金→ゲーム内通貨・アイテム」(買う場合)の問題点

買う人がいるから、売る人がいます。需要と供給の関係で、売る側と買う側は切り離すことが出来ません。

・上記「ゲーム内通貨・アイテムの購入→現金」の問題点の原因
・買う人が減れば売る人も減る、買う人が一番RMTを助けている。
・規約で禁止されているにもかかわらず行う、ユーザーのモラル低下。


□「運営会社が認めている・行っているRMT」の場合

3.「ゲーム内通貨・アイテム→現金」(売る場合)の問題点

国内外共に、ほぼ全てのコンテンツ及び運営会社では「ゲーム内通貨・アイテムを換金することは認めていません」し「運営会社が実際に行っている事例もありません」
例外的なコンテンツとして、Second Life(RMT公認)やEvear Quest(公式トレードサイト有り)等が挙げられます。


・確率で入手可能なアイテムの換金は、ギャンブルに当たるのではないかという問題
・運営会社自らが、1に書いた「ゲーム内通貨・アイテム→現金」の問題点への見識を問われる。
・上記のことから、厳正な運営が求められる。


4.「現金→ゲーム内通貨・アイテム」(買う場合)の問題点

こちらは、一般的な商品とあまり異ならないという点もあり、あまり話題になっていません。多くのゲームでも採用していますが、いくつかの問題点が指摘されています。

ゲーム利用者の立場から見た問題点は、次のとおりとなっています。

・ファンタジー世界に金銭を持ち込むことによる世界観の崩壊。
・販売アイテムに著しい優遇を与えることから、ゲームを利用する上での中毒性。
・現実世界の金銭格差が、そのままゲーム世界に持ち込まれる。


ゲーム外では現実世界の商品と同じ問題点が指摘されています。

・未成年者への中毒性と金銭消費の激しさ(内容がゲームであることから、未成年者には我慢が出来ない)
・実態把握の困難(現実世界の物品が伴わないため、保護者が実際に把握することが難しい)
・保護者のクレジットカード無断使用

上記の内容は、未成年者向けの一般商品でも指摘されていることです。

適切な管理運営と上記の問題点に配慮した上で販売される「ゲーム内通貨・アイテム」については、一般的な商品と同様の扱いで良いと思います。


■その他
ゲーム内で取得した物の所有権については、ユーザーに帰属すべきという説もあり、その場合全ての売買を規制することは財産権の侵害にあたるのでは無いかという議論もあります。海外では、次の様に検討されています。

・アメリカ 課税措置や法整備を行い、ゲーム内通貨やアイテムの所有権を認める方向で検討中
・中  国 ゲーム内通貨やアイテムの所有権を認める方向で検討中
・韓  国 ゲーム内通貨やアイテムの取引は、全面的に法規制を行い禁止予定(法案審議中)

2000.01.01 Saturday

RMTに関するニュース記事

 本サイトは、RMT反対運動を行っているわけでは無いのですが、資料として管理人が発見したRMTに関する記事のリンクをこちらに記載します。

・RMT に関する諸事情
 http://japan.internet.com/busnews/20060908/27.html

・RMT のどこがいけない?(1/2)
 http://japan.internet.com/busnews/20060915/8.html

・RMT のどこがいけない?(2/2)
 http://japan.internet.com/busnews/20060929/8.html

・ゲームアイテムの現実売買「RMT」、反対派が賛成を上回る
 http://japan.internet.com/research/20061010/1.html

・【韓国特集】韓国のRMT(リアルマネートレード)実態調査
 http://www.r01.jp/game/Review/Knews_01/index.php
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